運動という選択肢…

実は、開業当初、当院の施術メニューに「疼痛緩和」を全面に出すか迷いました。

鍼灸院なのだから、「疼痛緩和」を入れないと、お客さん来ないよ。」
そんなことも言われました。…それはその通りだと思います。

鍼灸院＝痛いときに行くところ。

そんな印象がまだまだあると思いますし、保険対象になっている疾患は「痛み」のある症状が多いのです。

実際、疼痛緩和は当たり前に施術対象ですし、これまでスポーツトレーナーの修行や鍼灸整骨院勤務時代には多くの「痛み」と向き合ってきました。

例えば肩関節痛（五十肩含む）や腰痛だけで一日に連続で何人も施術することがありました。

しかしながら、これらの症状は「鍼灸治療」だけで根本改善できるものではないと考えています。


全ては「体の使い方」「癖」がその根源に多かれ少なかれあるため、鍼灸だけではなく、足りていない筋力の運動や体の使い方を必ずセットでお伝えしています。

体の痛みは、「鍼さえ打っていればよくなる」

そういった類のものではありません。

ですので、「人任せ」の疼痛緩和では根っこからの改善ができずに繰り返してしまうのです。

身体の痛みは、運動選手やダンスの先生等、追及すべきものがあって「体に無理をさせる」ことが強いられるオーバーワークの方を除き、そのほとんどが「使わなさすぎ」か「使わなくていいところの使いすぎ」であると考えています。


動かすと痛い肩の痛みは（インピンジメント症候だったり、腱板炎といった症状が多いですね）大体の方が「背中」…とりわけ肩甲骨の動きに問題を抱えていることが多いのですが…。

例えば、洗濯物を干す動作・ドライヤーで髪を乾かす動作・肘をつく癖・片側に荷物を背負う癖・等々様々な「なんてことのない動作」の繰り返しですが、そのことが少しずつ動かない背中と負担のかかる肩関節を作り出しています。

特に「背中」の動きが取れないことは、肩のみならず繰り返す「腰痛」も引き起こすことが多々あります。

膝の痛みや股関節の痛み、慢性腰痛もそうですが、この時、私が真っ先にみるのは患部ではありません。

これらのお痛みは「痛みとしてはそこに感じている」のですが、本当にそこが原因ではないことがあります。

それも、かなり高い確率で。


根本治療（施術）というと、今や様々なボディワーカーは「膝痛なら太腿をみる」だったり、「腰痛ならお尻を」という治療（施術）を選択します。もっと専門的になると、「首の筋緊張に足首をみる」ということもあるでしょう。しかし、私自身が考える「根本」とは、もっとその先にあって、その人のライフスタイルや性格にあると考えていています。

身体の使い方の癖があるのと同じように、思考にも癖があります。
痛みの感じ方に敏感な方や、体温が低い方は痛みの「閾値」が低く、わずかな痛みもセンシティヴに感じ取ってしまいます。

我慢強い方は、相当ひどくなるまで体を使い続けますし、体力のある方は強い部分だけで体を使おうとします。

良し！運動か！と、YouTubeや動画で観ながら「トレーニング」に精を出される方もいらっしゃいます。

しかし、動作をチェックしてみると、良かれと思ってしていた動きが、自己流のため、
かえって体に痛めているとパターンも非常に多く見受けられます。

そんな頑張り屋さんにも、頑張る前の修正をしてあげることがとても重要になってきます。

もっと様々な「癖」がありますが、こうした様々な「癖」にご本人が気付き、体の使い方や考え方を変えていくことこそが、施術の効果を足しも引きもする要素になってくるのです。

だから、私は痛みの症状に対して「お任せください！」ということは絶対に言いません。

故に、当院では「●●専門」を謳っていません。
逆に言えば、どんな症状でも一般的なものは伺うことはできます。（ドクターの診察が必要なものや先天手的な体の個性、後天的な器質的な変化などを除いて）

しかし、よくなるかどうか、どれだけ早く改善するかは、

• 身体の癖を修正すること
• 必要な筋肉をつけること
• 適切に血流改善をすること

にかかっていると思います。

そのために、当院では、「鍼灸」「高周波」の施術を受動的なアプローチとして提供し、運動」を能動的なケアのアプローチとして提供しております。

運動初心者さんにこそ…

そして、当院では「運動初心者」さんを特に応援しております。
運動が好きな方、運動が得意な方、他にヨガスタジオに通っている方、などは私よりも
もっとそれを専門としている方にお願いする方が効率が良いと思っています。

そこに辿り着くことができない「運動難民」の方をお手伝いしたい。そう考えています。
身体が硬いからヨガは…という方にこそ、是非トライしてほしい。
そんな方にも取り組みやすいよう、オンラインで「日常に取り入れやすいエクササイズ」なども「アクティ部U.」にてご興味のある方に向け発信しています。

実は、身体が硬いのなら、まずは体に熱を入れるべきなのです。具体的には高周波だったり「筋トレ」だったりするのですが、筋トレと聞くと気後れして尻込みしてしまうかも
しれませんね(笑)

大丈夫です。

当院では、ご希望があればパーソナルレッスンを行うことができ、あなたのペースでその日のコンディションに合わせて進めていくことが可能です。

是非、あなたのゴールをお聞かせください。

そうそう。
更年期障害は、筋力や体力がその症状の重さに関わってくることはご存知でしょうか？
体力や筋力は、しっかりと自分のものになるまでしばらく時間がかかります。

10年前から取り組む。それくらいのスパンで運動を取り入れることを、是非是非お勧めしております。

更年期症状が発症してから運動するのは、人によっては気力がついてこなくなり、とてもしんどいものになってしまいます。

是非「元気な」うちに、今日から今から何か始めてみませんか？


当院で運動メニューを行うと、そのまま隣の施術室ですぐに回復と癒しの施術を受けて帰ることができるという点も、当院のおすすめポイントです。（ご予約ください）